洗濯機の脱水時に聞こえる異音の種類によっては、洗濯機内部の部品の摩耗や故障が原因である可能性も考えられます。長年使用している洗濯機で、以前にはなかったような音がし始めたら、注意が必要です。異音の種類別に、考えられる原因と対処のヒントをご紹介します。1. 「ゴーゴー」「ウィーン」「ブーン」といったうなるような音: このような低くうなるような音は、モーターのベアリング(軸受け)の劣化や故障が原因である可能性があります。モーターは洗濯槽を高速で回転させるための重要な部品であり、その回転をスムーズにするためのベアリングが摩耗すると、異音が発生しやすくなります。この場合、モーター自体の交換が必要になることが多く、修理費用も比較的高額になることがあります。2. 「キーキー」「キュルキュル」「キーン」といった甲高い音: 金属が擦れるような甲高い音や、ベルトが滑るような音は、モーターと洗濯槽をつなぐベルトの緩みや劣化、あるいはプーリー(滑車)の不具合などが考えられます。ベルトが劣化してひび割れていたり、緩んでいたりすると、回転時に滑って異音を発生させます。ベルトの交換や調整で改善することがありますが、専門的な知識が必要です。3. 「ガリガリ」「ゴリゴリ」といった何かが削れるような音: このような音は、洗濯槽の回転軸のベアリングの破損や、ギアの摩耗・破損などが原因である可能性があります。洗濯槽の回転がスムーズでなくなったり、異様に大きな振動を伴ったりすることもあります。この場合も、部品交換が必要となることが多く、修理は専門業者に依頼する必要があります。4. 「カチカチ」「カタカタ」といった小さな連続音: 洗濯槽内に小さな異物(ボタン、硬貨など)が入り込んでいる可能性も考えられますが、部品の緩みや破損が原因であることもあります。例えば、パルセーター(洗濯槽の底の羽根)の固定ネジの緩みや、サスペンション(洗濯槽を支える部品)の一部破損などが考えられます。これらの異音は、放置しておくと症状が悪化し、最終的には洗濯機が動かなくなってしまうこともあります。異音の種類や大きさに注意し、原因が特定できない場合や、明らかに機械的な故障が疑われる場合は、無理に自分で修理しようとせず、速やかにメーカーのサポートセンターや、専門の修理業者に相談するようにしましょう。