洗面所の水が急に流れなくなったり、排水が遅くなったりすることは、多くの家庭で起こるトラブルのひとつです。つまりが発生すると、洗面所が使えなくなり、日常生活に支障をきたすこともあります。そんなときに慌てないために、つまりの原因を特定し、適切な対処を行うことが大切です。今回は、洗面所のつまりが突然発生した場合に考えられる原因と、緊急対処法について解説します。 まず、洗面所のつまりの原因として最も多いのが「髪の毛や石けんカスの蓄積」です。洗面台で髪をとかしたり、洗顔したりすると、少しずつ髪の毛が排水口に流れ込みます。これが石けんカスや皮脂汚れと絡み合い、排水管の中で固まってしまうことがあります。特に、毎日使用する洗面所では、この汚れが徐々に蓄積し、ある日突然つまりを引き起こすことがあるのです。 次に、「歯磨き粉や洗顔料の残留」もつまりの原因になります。歯磨き粉や洗顔フォームには、粘着性のある成分が含まれており、排水管の内側に付着しやすい性質があります。これらの汚れが徐々に固まると、水の流れを妨げる原因になります。特に、冷たい水を使っていると油分が固まりやすく、つまりを悪化させることがあります。 また、「異物の流入」も見逃せません。ヘアピンや化粧用コットン、アクセサリーなどの小さなものが誤って排水口に落ちてしまうと、水の流れが遮られ、つまりの原因になります。異物が奥のほうに入り込むと、取り出すのが難しくなり、専門業者による対応が必要になることもあります。 では、洗面所がつまったときに、すぐにできる応急処置にはどのようなものがあるのでしょうか? 最も簡単な方法は、「ラバーカップ(スッポン)を使う」ことです。排水口をしっかりと覆い、数回押し引きを繰り返すことで、詰まった汚れを押し流すことができます。もしラバーカップで解消しない場合は、「ワイヤーブラシ(排水管クリーナー)」を使って排水口の奥の汚れを取り除くのも効果的です。 また、「重曹とクエン酸を使った掃除」もおすすめです。排水口に重曹を1/2カップほど入れ、その上からクエン酸またはお酢を1/2カップ注ぎます。すると、泡が発生し、汚れを浮かせる効果があります。5分ほど放置した後、50℃程度のお湯をゆっくりと流すことで、汚れを洗い流すことができます。