バリウム検査後の腹痛、原因と対処法を解説

バリウム検査を受けた後、腹痛を感じる方もいるかもしれません。バリウムは、消化器官のレントゲン撮影に使われる造影剤ですが、検査後に腹痛を引き起こすことがあります。今回は、バリウム検査後に腹痛が起こる原因と、その対処法について詳しく解説します。まず、バリウム検査後に腹痛が起こる原因として最も多いのは、便秘です。バリウムは水分を吸収しやすく、腸内で固まりやすい性質を持っているため、排便が遅れると便秘を引き起こしやすくなります。便秘になると、腸内にガスが溜まり、腹痛やお腹の張りなどの不快な症状が現れることがあります。また、バリウムが腸管を刺激することによって腹痛が起こることもあります。バリウムが腸管を通過する際に、腸管の粘膜を刺激し、炎症を起こすことがあります。特に、腸が弱い方や、過去に腸の病気を患ったことがある方は、腹痛が起こりやすい傾向にあります。さらに、精神的なストレスも腹痛の原因となることがあります。検査に対する不安や緊張などが、自律神経のバランスを崩し、腸の働きを悪くすることがあります。では、バリウム検査後の腹痛を和らげるためには、具体的にどのような対策をすれば良いのでしょうか。まず、水分を積極的に摂取することが重要です。水分を十分に摂取することで、便を柔らかくし、排出しやすくすることができます。1日に1.5リットルから2リットルを目安に、水やお茶、スポーツドリンクなどをこまめに飲むようにしましょう。次に、食物繊維を多く含む食品を積極的に摂取しましょう。食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らみ、腸の蠕動運動を促進する働きがあります。野菜、果物、海藻、豆類などをバランス良く食べるように心がけましょう。また、適度な運動も効果的です。ウォーキングやストレッチなどの軽い運動でも、腸の蠕動運動を活発にし、排便を促す効果が期待できます。これらの対策を実践しても、腹痛が続く場合は、市販の整腸剤や下剤の使用を検討しましょう。ただし、市販薬を使用する際は、用法・用量を守り、必ず医師や薬剤師に相談してから使用するようにしてください。バリウム検査後の腹痛は、適切な対処をすることで、比較的早く改善することができます。しかし、症状が改善しない場合は、自己判断せずに、必ず医療機関を受診するようにしましょう。