ユニットバスは構造上、水が漏れにくい設計になっていますが、長年の使用や経年劣化によって水漏れが発生することがあります。特に、床下へ水が浸入すると、見えない場所でカビが発生したり、建物の耐久性に悪影響を及ぼしたりすることがあるため、日頃からのメンテナンスが欠かせません。今回は、ユニットバスの水漏れを防ぐためのメンテナンス方法と、万が一水漏れが発生した際の応急処置について解説します。 まず、最も簡単にできるメンテナンスとして「排水口の定期的な清掃」があります。ユニットバスの排水口には、髪の毛や石けんカスが溜まりやすく、放置すると詰まりの原因になります。排水がスムーズに流れないと、浴槽の水が床に溢れたり、排水口の周りから水漏れが発生したりすることがあるため、最低でも週に一度は排水口のゴミを取り除き、月に一度は排水トラップを取り外して洗浄することをおすすめします。 次に、「コーキングの劣化を防ぐこと」も重要です。ユニットバスの壁や床の接合部分には、防水用のコーキングが施されていますが、年数が経つとヒビが入ったり、剥がれたりすることがあります。コーキングが劣化すると、隙間から水が浸入し、床下へと漏れ出す危険性が高まります。そのため、定期的にコーキングの状態を確認し、劣化している場合は早めに打ち直しを行うことが大切です。コーキング材はホームセンターなどで購入できるため、自分で補修することも可能ですが、不安な場合は専門業者に依頼すると安心です。 もし水漏れが発生してしまった場合、まずは「水の流れを止めること」が最優先です。排水口の詰まりが原因の場合は、ラバーカップ(スッポン)を使って詰まりを解消し、それでも改善しない場合は排水トラップを確認し、ゴミが詰まっていないかチェックしましょう。また、給水管や排水ホースからの水漏れが疑われる場合は、水道の元栓を閉め、一時的に使用を控えることが重要です。 応急処置をしても水漏れが止まらない場合は、速やかに専門業者に相談することをおすすめします。特に、床下へ水が染み込んでいる場合は、自分で対処するのが難しいため、早めにプロの手を借りることが大切です。水漏れを放置すると、建物の構造部分に影響を与え、大規模な修理が必要になることもあるため、できるだけ早く原因を特定し、適切な処置を行うようにしましょう。