洗面所のつまりは、突然起こるものではなく、少しずつ進行していくことがほとんどです。そのため、「流れが悪くなった」「ゴボゴボと音がする」などの異変に早く気づくことで、つまりが完全に悪化する前に対処することができます。 まず、つまりの初期症状として最も分かりやすいのが「水の流れが遅くなる」ことです。いつもはスムーズに流れていた水が、徐々に流れにくくなっている場合、排水管内で汚れが蓄積している可能性があります。特に、朝の洗顔や歯磨きの際に水が溜まりやすくなっている場合は、髪の毛や石けんカスが原因となっていることが多いです。 次に、「排水口からゴボゴボという音がする」のも、つまりの前兆です。これは、排水管内に空気が閉じ込められ、排水がスムーズに流れていないことを示しています。この状態を放置すると、やがて水が完全に流れなくなり、より深刻なつまりへと発展する可能性があります。 さらに、「悪臭が発生する」のも危険なサインです。通常、排水管にはトラップと呼ばれる構造があり、下水の臭いが逆流しないようになっています。しかし、排水管の内部に汚れが溜まり、腐敗が進むと、異臭が発生することがあります。特に、長期間掃除をしていない場合や、排水口周辺にぬめりがある場合は、早急に対処する必要があります。 では、これらの兆候に気づいたとき、どのように対処すればよいのでしょうか。まず、初期段階のつまりであれば、「重曹とクエン酸を使った掃除」を試してみるとよいでしょう。重曹とクエン酸を排水口に入れた後、50℃程度のぬるま湯を流すことで、汚れを浮かせ、排水管をきれいにすることができます。 また、「ラバーカップ(スッポン)」を使ってつまりを解消する方法も効果的です。排水口をしっかりと覆い、何度か強く押し引きすることで、詰まったゴミを押し流すことができます。 もし、これらの方法を試してもつまりが改善しない場合は、排水トラップの分解掃除を行うことをおすすめします。洗面台の下にあるS字型の配管を取り外し、中に詰まった髪の毛や汚れを取り除くことで、水の流れが改善されることがあります。ただし、作業時にはバケツを用意し、水がこぼれないように注意する必要があります。